鉛甘味料うるたこんべ

変なもの愛されないものを主とした本、映画、工作、その他の記録

そういうこともある マグノリア

ジョジョ6部のパクリ先と聞いて、「マグノリア」という映画を見たのである。確かに!

 

この映画

一見無関係な数人の男女がそれぞれの悲しい出来事に見舞われる様子が、少しずつ、平行して映し出される。時間が進むにつれそれぞれの物語は少しずつ絡み合っていき…??

みたいな映画。

 

この映画ね、超長いんです。なんと本編が3時間もありまして、体感時間としては4時間くらいに感じるっていう凄い映画でした。なんというか、たぶん全編通して緩急の差が全然なくて、ずっと急ってほどではない程度の張りで見せられるので、なかなか集中力が持続しない奴です。それでもさ、この形式、関係ない人たちの物語がだんだん絡まっていく構成ならさ、前振りが長くなっても最後にカタルシスが得られるはず、と思って見続けるわけですよ。三谷幸喜が得意なやつ。その類だったら「悦楽共犯者」という映画が最高超おすすめですよ。まぁ、いろいろありつつもなんだかんだで大団円!のやつかと思って(1回休憩したけど)頑張って見たんです。でもそれほどでもなかった!まぁラストにちょっと面白いサプライズはあったとはいえ、割と何のためにそうなったのかよくわからない。一見無関係な数人の男女は割と関係が薄いまま終わるし、どういうことだってばよ。

 

 もったいないのでもう少し考える。

 

この映画、「こういうこともあり得る」っていうのがキーワードになってると思うんだけど、「こういうこともあり得るよ」で終わってしまって、でっていうなやつになっちゃってるんだとおもう。(ありえない偶然には運命のようなものを感じるから荒木先生は好きそうではある)

意図したところは「こういうこともあり得るから、元気(あるいは勇気?)出せよ」とかだと思うんだけど、いまいち確信が持てないところが上記のような感想しか書けなかった理由だと思う。

 

なんか検索したところによるとこの映画、「賛否両論ある」タイプの映画らしくて、だからこれが、すげーめちゃくちゃいいと思う人も結構いるらしいんです。

「賛否両論ある」映画って、尖りすぎてて常識人には刺激が強すぎたり、下劣に見られがちなものを取り扱ったものがそうなりがちだと思ってて、そういうのって私好みである場合が多いんです。

だから賛否両論ある映画で自分が「否」の方に回ることって珍しいから、「賛」の人は何が良かったんだろうと考えるんだけど、それすらいまいちよくわからない。

 

何が良かったんだろう…

 

あれかな

 

「賛」の人たちはマグノリアの登場人物の誰かと同じような悩みに苦しんでる、あるいはそういう経験がある人たちで、そういう人たちはあのラストに希望を見出すのだ!天才クイズ少年でも、薬中ヒスビッチでも大物司会者でもない私にはその苦しみが分かるはずもないのだ!

 

うん。

 

そういうことなら、あり得る。