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鉛甘味料うるたこんべ

変なもの愛されないものを主とした本、映画、工作、その他の記録

メイドカフェ”Lost Kingdom”で私がドクターマンハッタンになるまでの話

日記

先日初めてメイドカフェなるものへ行ってきたのでその感想でも書くよー。いえー。

久しぶりに日記を書いたらオープニングまでが長い映画みたいな形式になりました。ご容赦を。

 

では。

 

なんやかんやあって一人で東京で1日遊ぶことになった私は大した下調べもしないまま、「秋葉原とか行けばなんかあるんじゃね」くらいの気持ちで秋葉原へ繰り出したのである。

荷物をロッカーに預け、財布と携帯だけ持って、いざアキバ!

アニメキャラたちの見下ろす通りを一人ふらふらと歩く。一通り回ってみて気付く。あれ、意外とやることねぇな。

私ゆうてアニオタじゃねぇし、パソコンとかそういう電気のオタでもねぇじゃないか、私は秋葉原に何をしに来たのか、私の東京での休日は何の目的もないままただ歩いて終わるのか!と絶望が垂れこめる。

進むべき道を失い失意の中で天を仰ぐ私。空は雨。建物の壁には誰彼構わず微笑みを投げかける二次元の少女たち。

ん?雨、と、少女?   少女が、 濡れる?

 

そうだ!エロゲだ!エロゲを買おう!

 

進むべき道をおっぱいが照らす(意味不明)。そうと決まれば目指すところはソフマップだ。ソフマップに行けばエロゲが買えて、ついでにムチムチの水着のおねぇちゃんにも会えるはずだ。(ムチムチのおねぇちゃんはいませんでした)そんなこんなでたっぷり1時間くらい悩んだ末に1本購入。因みに私はエロゲを買うのは初めてである。エロゲ童貞を捧げる相手を選ぶためには1時間くらいはかかるものなのである。

 

装備が財布と携帯とエロゲになった。

 

入念にエロゲを選んでいたら時間は既にお昼時をだいぶ過ぎている。腹がすいたのでメイドカフェでも探すことにする。メイドカフェに行けばオムライスとかにありつけるものなのである。

 

再度街へ。

 

ソフマップを出ると雨が止んでいた。通りを行けばそこかしこでメイドさんがビラを配っている。それを無視して通り過ぎていく通行人が随分と冷たく見える。よしよし私がもらってあげよう、でも最終的には顔で選びますからね。私は下衆なのである。(というが、事前に下調べをしてないのだから顔で選ぶしかないではないか)

しかしながら、私はビラを回収しているだけなのにメイドさんたちはありがとうありがとうと感謝の言葉で見送ってくれる。あんまり感謝されるとこっちもなんかいいことしているような気持ちになってきた。嫌だ!これでは私がいい人みたいだ!つらい!これは早急に決めねば!

 

とか思ってた頃に「メイドカフェをお探しですか?」とちょっと踏み込んでくれるメイドさんが現れる。そうなんですよー。

「この辺り、うちの系列のお店がいくつかあるんですよー」といくつか紹介してくれる。「ここが〇〇モチーフのメイドカフェで・・・」という具合。へー。メイドカフェにもいろいろあり、ここまでの道のりで私がメイドさんだと思っていた人たちは一概にメイドさんというわけではなく、お店のコンセプトによってなんかいろいろあるらしい。話しかけてくれたそのメイドさんはマリオネットだった。

 

それにしても麗しいマリオネットだったので「あじゃあ、ここにしますー」っつったら、なんかお店まで一緒に連れて行ってくれるという。マジかよ、こんな綺麗な娘さんになら私ホイホイついていっちゃうぜ。

お店のコンセプトが人形っていうのもいいよね。人形っつったらあれだろ。四谷シモンとか天野可淡とかハンス・ベルメールとかのあれだろ?最高じゃねぇか。(違いました)

 

初対面特有の当たり障りのない会話を楽しみながらお店へ向かう。 

 

大通りからちょっとだけ外れた路地、とある建物の4階にそのお店はあった。

 

エレベーターの扉が開き中に入ると、マリオネットたちが笑顔で出迎えてくれる。

 

「おかえりなさいませ。ご主人様!」

 

「ただいま」

 

そのメイドカフェの名は”Lost Kingdom”と言った。

 

OP ROLLYと絶望少女達 「マリオネット」

 

 初めて帰宅するご主人様にはまずはお店のコンセプトを説明をしてくれる。

それなりに長いLostKingdomの物語をじっと私の目を見つめながら話すマリオネット。マリオネットがカンニングをしないようにずっと見つめ返す私。そのままノーミスで語りきるマリオネット。見事!

ずっと目を合わせてるのが楽しくて正直内容は全然頭に入ってこなかったけど、自分がマリオネットたちのご主人様であることと、おさわりセクハラは禁止だということは分かった。ご主人様も万能じゃない。

 

説明が終わったらさっそく注文だ。

電気ブランがあるじゃないか。珍しい。飲み物は電気ブランで、食べ物はガッツリボリュームのあるやつはあるかと聞くと。それなら裏フェニックスなるオムライスがおすすめなのだという。(やはりオムライスか!)では裏フェニックスをお願いする。

 

 裏フェニックスができるまでの間マリオネットとおしゃべりすることができた。

しかしながらリアルの私は掴みどころがなく正直かなり話題に困る人材だ。

そんな相手と会話しようとしたときに相手の持ち物から話題を探そうとするのは当然の流れであっただろう。

「今日は何買ってきたの?」とマリオネットが尋ねる。

来た、この質問。前述したとおり私の持ち物は財布と携帯とエロゲだけだ。

普通に答えていいのか?引かれはしないか?と一瞬逡巡したものの聞かれたのだからしょうがない。引かれてみるのも楽しかろう。

私「…エロゲです」

マリオネット「エロゲ買ってきたんだ。いいなぁ!見ていい?」

私「?!」

 

一瞬で悟った。ここの倫理は下界とは異なる。ここはエロゲが「普通に」存在する世界だ。(あるいは秋葉原全体がそうなのかもしれないけど)

普段私が交流することのある女子って、「オタク=キモイ」と無条件で判断するタイプのパブロフちゃんなので、このやり取りは衝撃的だった。

まさかこんな可憐なマリオネットとエロゲの話ができるとは。世界は広い!

マリオネットさんは「みさくらなんこつ」とかのエロゲが好きで、「School Days」とかやってみたいのだという。なんて素敵なチョイスだ。

 

世界の広さを感じているうちに裏フェニックス(オムライス)が出来上がった。

ケチャップでお絵かきしてもらった。(ミクちゃんだ!)

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食べる。なんてこった、どえらいうまいじゃないか。

なんかメイドカフェの食事ってこう、チャチなオムライスを法外な値段で出すものだという謎の偏見があったのだけれど、全然そういうのじゃない。

ライスにとろとろのチーズが絡めてあってねっとり濃厚で凄くおいしい。しかもなかなかのボリュームだ。料理へのこだわりを感じる一品だった。

 

そのあともマリオネットたちのプロフィールを見たりしながらまったりしたり、マリオネットたちが代わる代わるおしゃべりしに来てくれたりと楽しい時間を過ごすことができた。メイドカフェとかって「写真詐欺」というかプロフィールに惹かれて、実物を見てがっかりみたいなこともあるのかと思ってたけど(私は偏見の人なのだ)、みんなプロフィールの写真通り(あるいはそれ以上に)可愛らしかった。

エロゲの話をしたり電動工具の話をしたりメイドカフェ巡りしてみると楽しいよとか教えてもらったり話題も豊富かつ偏ってて素敵だ。

 

気分がいいのでマリオネットと一緒にチェキを撮ってもらう。中二病ポーズをリクエストしたらえらいクオリティーの高い中二病ポーズで撮ってくれた。

チェキが取れたら落書きタイムだ。「なんか中二病な名前考えて」とのことだったので考える。マッドサイエンティストな感じがいいけどなんかあるかなぁ…。

ドクター…。ドクター・ストレインジラヴ、は分かりにくいよなぁ。

 とか考えてる間にも落書きは進む。あんまり待たせるもんじゃないな。

「ドクターマンハッタンでお願いします。 」

ウォッチメン (字幕版)
 

 我ながら謎のチョイスをしてしまった。ドクターマンハッタンて「ウォッチメン」の”ォ”の下にいる全裸の青いやつだぞ。

ま、まぁいいか。「ウォッチメン」面白いし。

 

チェキも撮って満足したのでそろそろ会計だ。

それなりに長いこといたのでまあまあな値段だったけど、楽しかったからいいや。

会計が終わるとエレベーターまでマリオネットが見送ってくれる。

今日はありがとう、インフルエンザに気を付けて、花粉症に気を付けてとねぎらいの言葉をもらいながら帰路につく。

 

私が東京に来る機会はあまりないけれど、機会があればまた来れたらいいなと思った。

 

そうだ、今回買ったエロゲが楽しかったら次はマリオネットのおすすめの「みさくらなんこつ」のやつを買おう。

 

建物を出て見上げた秋葉原の空はすっかり晴れ渡っていた。

 

ED 谷山浩子「そっくり人形展覧会」


『「そっくり人形展覧会』 (谷山浩子)