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鉛甘味料うるたこんべ

変なもの愛されないものを主とした本、映画、工作、その他の記録

この世界に数多ある 不思議惑星キン・ザ・ザ

映画

最近私ちょっと入力過多になっているようなところがありまして、自分の頭の中をあまりちゃんと整理できていないのですが、現状がなかなか特殊なので今の状態で記事を書いてみるというのも面白いかと思ってキーボードを叩き始めるのです。

 

内容としては一応「不思議惑星キン・ザ・ザ」の感想になります。

 

入力過多な現状というのは、

カバンの中に忍ばせたソローキンの「青い脂」をあいた時間に読みつつ、パソコンには途中まで再生された「不思議惑星キン・ザ・ザ」。この状態で大学オーケストラのOB、コントラバス奏者として演奏会に参加し、1晩打ち上げで飲み明かし、現役の子たちの演奏会苦労話を聞いて、すげぇ青春!とか思いながら電車でソローキンを読みながら帰宅。途中まで見た「キンザザ」を最後まで鑑賞。←今ココ

  

 

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「キンザザ」のあらすじ!

マシコフさんが買い物に出かけるとゲデバン君がやってきて「あそこに自分は宇宙人だっていう人がいる」などと申す。その人は靴下を履いておらず、哀れに思い話しかけると空間転移装置なるチャチな玩具を見せてやはり自分は宇宙人だという。あほかと思いつつ玩具に触れるとマシコフさんとゲデバン君は謎の砂漠にパッと移動させられてしまいます。クー!2人は訳の分からない世界から地球に帰還すべく奮闘するのでした。

あらすじ終わり!

 

20世紀の傑作映画の1つに数えられている(1部地域で)映画とは思えぬただならぬチープ感が何故か癖になる、よくわからないのだけれど一周回って結構楽しいような気もする、よくわからないけれど当時の社会情勢に対する鋭いかもしれない皮肉が込められていたような気もするけどよくわからない。

 

みたいな感じでよくわからないけれどたぶん結構楽しみました。本当に。

 

マシコフさんの慢心、ゲデバン君の無能、いろんな意味で汚い現地人、謎判定な人種差別に理不尽な権力者など、イライラ指数の高そうな題材を共産主義国一流のギャグセンスで笑い飛ばします。

 

機械が緑に光ったからお前はパッツ人、俺はオレンジだからチャトル人、ここではチャトル人の方が偉い。音楽は檻の中で奏でるもの。エツィロップには「クー!」をしろ。マッチはえらい高価なもんだ。

などの謎文化が滑稽です。最初は高慢な態度を崩さず絶対に「クー!」(頬パンパン、がに股)なんてやらなかったマシコフさんが、後半では条件反射的に「クー!」をやる屈しっぷりとか、意外と友情に熱い所とか素敵です。

 当時の社会情勢とか、国民性みたいなものに明るいと、いろんなバックグラウンドが想像されてまた違った見方もできるのだろうけれど、別にそうじゃなくても何となく楽しいからいいね。

 

宇宙的ロマン について

 

安っぽさや嘘くささが目立つ「キンザザ」なんですけれども、それでいて意外とSFの醍醐味でもある宇宙とか未来的ロマンを感じることができるから不思議です。

 

これ、なんでかなって考えたんですけど、

むしろ設定が謎過ぎて大体のことアウトオブ想定、一応SFらしいのだけれど「全くそれっぽくないから」なのではなかろうかと思ったのです。

だってたとえば宇宙人がいたとして、そいつらが地球人と同じような常識や文化を持って動いているわけはないし、その常識や文化が私のごとき一般市民の想像の範疇に収まるわけがないじゃないですか。(また、「それっぽい」と思える=想定の範囲内ともいえます)

 

だから他の星に行ってしまったという時点で、「訳が分からない」ことこそが「自然」になって、「それっぽくない」ことが逆に「それっぽい」と思えるのかなと。

 

あとですねー。この映画を見てると

キンザザ的不思議空間って意外と日常のいたるところにあるかもしれない

って思えてくるからこれはロマンですね。

 

冒頭の唐突過ぎるワープとかまさにそんな感じで、見た瞬間は「あほだー!」って爆笑するんだけれど、見終わるころには「もしかしたらキンザザへの入り口は自分のすぐ近くにもあるのかもしれない」なんてことを思ってるんです。(別に、ブリュク星には行きたくないけれど)

明日仕事に行きたくない人や、学校に行きたくないみんなにとってこれってなかなかの希望なんではないでしょうか。

しかしながら

これってきっと、なにも宇宙まで行かなくっていいし、超常的な力に頼る必要もなくて、ちょっと普段とは違った行動をしてみたら全く新しい世界が開けるなんてことはざらにある話だと思うのです。

例えば私などは大学でオーケストラを始めたときには新しい世界を開いた感覚があったんです。聞こえる音楽も部の風習も最初は何もかもが新鮮でなかなかなじめないことや戸惑うこともあったけれどなんだかんだ楽しかったような覚えがあります。

きっと大多数の人にとってはオーケストラなんてのは未知の世界であり、未知であるならばオーケストラの団員のあいさつは「クー!」である可能性を否定できるはずもなく、そうであるならば「キンザザ」もオーケストラも、知らない人にとっては似たようなものであるのではないでしょうか。

 

オーケストラに限らず「キンザザ」はどこにでもあると思うのです。

 

それは変な宗教かもしれないし変な部活かもしれないし、変な友人かもしれないし、変な本、変な音楽、変な映画、変な運動、なんでもです。

 

それらは端から見れば気持ちの悪いものかもしれませんがやってる側は結構楽しいものなのだと思います。

 

オーケストラなんかは割とハードル高めな感もあるのでもっと手軽なところから始めてみるのもいいんじゃないでしょうか。

 

そうですね例えば、

 

不思議惑星キン・ザ・ザ」を見るとか。