エンターザボイドあるいはDQN版ドグラマグラ
こんな年末になんかわけわからん映画見てる人いますかー。って、いないか。ハハ。
世間では大掃除だ帰省だ、とか、ま、それが普通ですわな。
かたや、俺はなんかわけわからん映画見てつぶやくんですわ。
It a true world.
狂ってる?褒め言葉ね、それ。
みたいな気持ちになる映画。
エンターザボイドという映画を見た。
以下あらすじ
ラリパッパな主人公はパッと死んでデストリップ!!走馬灯によるところの過去の世界と主人公の死んだ後の世界が混じったような世界をふわふわと上から眺めてるのである。
以上あらすじ
映像技術はたぶん凄いのである。謎ネオン街とか謎魚眼レンズとか謎フラクタルとかたぶん凄いのである。俺わけわからん映画みてるZE.ま、君たちには理解できないだろうNE。的な俺かっけえぇぇぇ!!の精神を残している人におすすめです。しかし、自分の傾向としてストーリーとか作者の主張とかに心を持っていかれる人なので、ちょっと向いてなかったところはあるのかしらん。
いや別にストーリーも主張もない映画という訳では断じてないのだけれどその方向が自分には合わなかったようです。リアルな映像、とかにグッとくる人にはいいのかもしらん。
ふわふわ眺めている映像というのはあまり話を追う必要がなくちょっと暇なものだから、むしろ映像から想起される他ごとについて思索するのが楽しかった。こういうのも監督の意図する所なのかしらん。わからん。
筋肉少女帯”生きてあげようかな”
「空の上からは少女の頭しか見えない
いいお天気だからもう少し生きてみようと
彼女が天を仰ぐその時だけ
瞳を見ることができるのだ」
素敵すぎる。あの歌の男はこんな視点から世界を見てるのかしら。でもこの映画の中で「もう少し生きてみよう」なんてポジティブな気持ちで天を仰いでる奴は一人もいねぇ!!筋少がポジティブだなんて!!
とか、また筋少”カーネーションリインカーネーション”の歌詞に思いを馳てみたり。
「生まれ変わって
虫になって
鳥になって
虫になって
また二人に戻って恋に落ちて
そうして母の日が二人の再開の記念日となって
みんなニコニコよ!ウヒャヒャヒャヒャ」
みたいな。
あとはやっぱりこの映画の構成はドグラマグラの胎児の夢を思い出させるなーと思って。映画は遺伝とか細胞とか脳髄とか関係なく、魂?が体を離れちゃってるから違うっちゃ違うんだけど。
こんなけいろいろ思わせるところがあれば成功じゃんって気がするんだけれど、自分としてはそれが映画の魅力に繋がるというよりも、今挙げた作品たちの魅力にしか繋がらない、という感じ。全然関係ない映画見て、筋少すげぇ、ドグラマグラすげぇ、という感想を持つという体験をするというのは稀有なことではあるのだけれど。
この映画でこんな感想持つ奴いますかー、っていないか、ハハ。
いたら友達になりたいです。